2011年07月12日

新幹線孝

先日、仕事で福岡の労働局へ行く用事がありました。
新設企業の助成金申請のための事業計画提出です。

大牟田の企業でしたので、大牟田から労働局のある博多駅近くまで。
さて、どうやって行こうかと時刻表を調べますと、これが困った。
博多行快速が7時30分に1本、8時台ゼロ、9時9分に1本、10時台が41分に1本。
11時以降はなんとか1時間に2本あるのですが。
さりとて西鉄を使えば目的場所より遠くなる。

『7,8時台は新大牟田から新幹線が1時間に3本出てますのでそちらでどうぞ。』
ってことかい?

しかし新大牟田駅はJR兼西鉄大牟田駅から山の方へ7kmちょっと。
大層不便です。
おまけに新幹線は片道3,440円、2枚切符を利用しても1枚2,500円。
快速だったら片道1,250円なのに。
時間的には、快速は1時間10分程度で、新幹線の倍ほどかかりますが
新大牟田駅まで車で行くことを考えればそんなに負担感はない。

以前は有明が1時間に3本ペースで出てましたのでどう考えても不自由です。

快速がある大牟田はまだいいとしても、玉名となるともっと不自由ですね。
博多に行くには1時間に1本の新幹線つばめしか選択肢がありません。
新玉名駅は玉名駅から4kmで乗り換えできず。
それでいて片道3,960円で時間は各駅亭のつばめですので41分かかります。

そう、新幹線は博多までとかでは余り魅力的でありません。

僕は九州新幹線の効用を否定するものではありません。
しかし少なくとも、在来線と離れた新駅で、定時的にみずほ、さくらが停まらない駅の町ってどうなんでしょう。
実態として不便になっているように思いますし、
尚且つ新駅舎建設設備等の自治体負担は軽くはないはずです。

仕事の関係でよく筑後船小屋駅の前を通ります。
大層立派な駅舎、駅前広場です。
しかし駅前を人が行き交うところを見たことがありません。
タクシーはいつも暇そうに止まっています。

ここはさる大物国会議員の名をとって裏では『まこと』駅と呼ばれているってのは有名ですが、
何故ここに新幹線駅ができてしまったのか謎というほかありません。
一旦消えてしまっていた九州新幹線整備計画を復活する条件だったという説も。
九州新幹線八代以北工事では何故かここが起点となりました。
実に唐突感否めず。
ここは
久留米まで16km、新大牟田まで15km。
全国新幹線の平均駅間距離は30kmだそうですので必然性もありません。
おまけに鹿児島本線船小屋駅はかつては特急がただ通過する駅でしたもんね。

ここを含め熊本―博多間には5つの駅ができてます。
うち、鳥栖、筑後船小屋、新大牟田、新玉名が在来線の駅に併設していません。
(筑後船小屋駅だけは在来線旧駅を無理やり動かし駅広場を挟んで並ぶようにしてありますが。)

熊本―博多間35分とか言っても各駅停車では51分かかってしまいます。

も一度申しますと、僕は新幹線の効用に反対するものではありません。
利便性が高まれば人の動きが活発になり、都市間の交流や経済的なパイを大きくするものです。

しかし一方で利便性が損なわれ負担のみが残るとすれば、地域にとっては大きな傷となり得ます。
そんな兆候が見え隠れしています。



Posted by 風街ろまん at 17:46│Comments(2)
この記事へのコメント
風街ろまん様
そうなんですよ、非常に不便になっています。以前は鹿児島線は特急が博多方面には一番便利だったのです。今は利用する時は仕方なく西鉄を利用しています。不便この上ないです。長洲駅はかろうじて(造船関連会社が有るため)特急3本が残りました。午前5,6,7時代だけ・・・新幹線駅まで行って割高料金を払う気になりません。
Posted by 金魚の郷の油屋さん at 2011年07月12日 20:30
金魚の郷の油屋さん様
ありがとうございます。
時代が右肩上がりの社会でなくなった以上
地方のあり方はもっと個性的で一様でなくていいと思います。
皆が同じものを望んでも、何処かでそれを相殺する力が働く時代のようですから。
Posted by 風街ろまん風街ろまん at 2011年07月13日 15:58
 
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