2010年01月28日

買う理由

消費者は買う理由がないと買わない。
買う理由を伝えなければ買ってもらえない。

誰でも分かっているようなことですが、意外と分かっていない。

買う理由とは必ずしも商品のスペックではありません。
例えばコンパクトデジカメ、
「広角28mm」でしかも「1200万画素」と説明したとします。
これは商品の優れたスペックの説明ではありますが、買いたい理由を呼び起こしはしません。

『実は、28mmの広角レンズがその真価を発揮するのは、むしろ、遠景よりも近景。
カメラを構えてここでOKと思った位置から、さらにもう一歩、被写体に近づいてシャッターを切る。
これが、広角28mmを楽しむためのコツ。
そうすると、遠近感が極端にデフォルメされて、肉眼では見ることのできない異世界を写真にできるぞ。』

へえ、広角って集合写真のためだけじゃないんだ。
カメラを構え被写体に向かっている自分がイメージできますね。

そうか、コンパクトデジカメでも一味違った写真が撮れるんだ。
それに一眼レフのように嵩張らないから普段に持ち歩けるし。
ちょっとした街角風景も広角だから近付いたままで軽くシャッターが押せる。
これは僕の生活スタイルにちょっとした変化を与えてくれるアイテムかも知れないぞ。
すると、ちょっとドキドキした。

買う理由とはそういうことじゃないかと思います。
僕が買うのはデジカメというモノではなく、新しく魅力的な生活スタイル。

このことを伝えるのが大事です。
どんなにスペックが優れていてもそれは価格と同じで「比較の対象」でしかありません。
どんなに値段を安くしたところで顧客には驚きはあっても感動は与えられません。

「無茶苦茶感動して、しかも安い。」
決して「滅茶苦茶安くって、しかも感動する」ではない。
価格は選択肢のひとつではあっても決して買う理由ではありません。

サービスにしても同じではないでしょうか。


不登校だった女子高生がカリスマ美容師から髪を切ってもらいました。
女子高生はそのことを自慢したくって次の日から学校へ通い始めました。
カリスマ美容師はそのことを聞くとこう」いったそうです。

「そうか、僕の仕事は髪を切ることだけじゃなかったんだ。」

藤村さんから聞いたエピソードです。

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Posted by 風街ろまん at 23:55│Comments(0)
 
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