2009年10月06日

企業経営と国の変化

昨年秋のリーマンショック以来、日本は未曾有の不況に足掻いています。
米国経済が回復すれば日本の輸出企業も回復しこの難局は解決すると、多くの方が米国の経済指標に一喜一憂しているのが現状ではないでしょうか?

ところがことはそう単純か、と言えばそうでもないようです。

平成元年のバブル崩壊で日本は大きく傷ついたのは事実です。
『失われた10年』という言葉は耳にたこができるほど聞かされました。

この間の企業の問題は“過剰債務”。
バブル期に抱えた債務とその対価としての資産(主に不動産)が資産価格の暴落により大きなアンバランスを生じ財務を傷めてしまったということです。
ですからこの間の企業の再生手法は過剰債務を切り取れば健全なキャッシュフローを取り戻すことができたわけです。

再生に長く携わっていると企業財務の質の変化に気付かされます。

バブル崩壊のような一時的な不況や資産の劣化だけであれば劣化した資産の切り取りやコストの削減、一定期間の借入金返済のリスケジュールでことは足りるのですが、この頃の企業の苦境は本来の事業の長期的な収縮です。
いくらコストを下げても追いつかない明日の見えない泥沼であるケースが圧倒的に増えている訳です。

昨年からの緊急経済対策保証制度でいくらかの借入はできても、本業で返済する力がないため一時しのぎで終わり、結果は負債が増えただけでと言うのが現状なのです。

これはもう経済の仕組みそのものが変わったと言う現実を直視し、そこから自分の姿すべてを変えていかざるを得ない世の中であることを悟らねばならないということなのですね。

暫くそういったことを書いてみるつもりです。


大成経営コンサルティンググループ
(株)船井財産コンサルタンツ 
九州相続相談センター  
お問合せ:fzc-m@taiseikeiei.co.jp




Posted by 風街ろまん at 09:31│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。