2009年05月21日

誕生日の雑感

世は新型インフルエンザに慄き、GDPが戦後最大の下げ幅を記録したとうなだれ、裁判員制度が始まったがどうすると詰め寄り、要するによく分からない影と見えない明日に漠然とした不安だけが漂っているようです。
随分とブログサボってしまいました。
仕事はおかげ様で相変わらずなのですが、GWを挟んで、急かされるような時間からしばしの開放感に手足を伸ばしておりました。

この21日は僕の誕生日です。

もう年を数えるのも嫌になる所まで生きているのですが、なかなか飽きないから不思議なものです。

先日、ある地方の町の老舗の衣料品小売店の再生を依頼され、実態調査に入っています。

百貨店、大手スーパー、専門店ともに衣料品は燦々たるものです。誕生日の雑感

しかし、一方ではユニクロ、H&M、ZARA、つい最近原宿にオープンしたForever21には行列。

百貨店は長いこと新しい顧客開拓には無関心でした。

新しい顧客とは過去と異なった消費スタイルや価値観を持った消費者です。

だから有名ブランドに軒を貸し、有名ブランド店の集客力だけで商売をしていました。
大手スーパーは価格競争に明け暮れました。
より安く、そして、それなりの商品。

ユニクロもあのフリースの後の長い不振。
誰しもが一時のブームで終わると思ったはずです。

「顧客の声を聞け」は小売業、サービス業の鉄則ですが、もうそれは忘れられないための条件ではあっても、勝つための約束ごとではありません。
消費者がもはや何が欲しいのか分からなくなっている時代には、尋ねてみたところで答は返ってこないからです。

ユニクロの強みはメーカーであることです。
ヒートテックなどで品質に信頼を得られたことで、ユニクロの価格帯は業界標準と認知されました。

さて、メーカーではない地方の小売店はどうするか。

ユニクロの客層を避けてハイミセスに照準を絞ってと言う声を聞きますが、それは逃げ口上でしかありません。
今後も半永久的に地方の小売店として生き延びていきたいのなら、逃げてはだめ。
顧客に対してもそうですが、メーカーや問屋にももっと近寄って。

自信がないから避ける。
逃げは顧客に見破られます。

とは言え、地方一番のデパートでさえ迷う世の中です。
同情したくなります。
しかし同情は give up のサインですからしません。



Posted by 風街ろまん at 23:42│Comments(2)
この記事へのコメント
日付がかわってしまいましたが、お誕生日おめでとうございます
Posted by yui at 2009年05月22日 04:29
yuiさん
お祝いのお言葉ありがとうございます。
しっかり生きていこうと思ってます。
Posted by 風街ろまん風街ろまん at 2009年05月22日 12:26
 
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