2009年04月14日

預金と国債のなかよし関係

この急激な経済危機に対する対策として先のG20では各国の積極的な財政政策を相互に確認する格好となりましたが、米英、日本、EU諸国それぞれに温度差の違いを浮彫りにしたようです。
少なくとも米英、日本、中国はGDPの5%超の財政出動を決めました。
しかしEU諸国は積極財政策を「地獄への道」と批判しています。

日本の場合12兆円の措置に加え今回新たに15兆円の財政出動を決めています。総額27兆円、GDPの5%です。
因みに08年度予算税収の50%にあたります。

いろんな方々がバブル崩壊以降のさまざまな財政政策の効果のなさを紐解き批判しています。
ケインズの説いた「有効需要説」もこのグローバル社会の中では通用しないというのが今や大方の見解です。
まあ、使い道の話は今回置いといて、こういった急激な危機には何らかの「カンフル剤」が必要なのも確かです。
財政的に弱い国では国債を発行しようにも買い手がいない状況のため自前ではどうにもならずIMFからの支援頼みのようです。

では日本は。
当然このうちの、埋蔵金なるものを除く大部分は赤字国債を発行せざるを得ません。
世界一の借金国の国債はどうなるのでしょう。
買手はいるのでしょうか?
それがいるんですねえ、これが。
それも海外ではなく、国内に。
誰あろう不思議の国日本の国民です。

形は預貯金として金融機関に流れたお金が、或いは保険料として生損保会社のお金が、社会保険料として年金財団のお金が機関投資家を通して国債に向かうのです。
勿論国民個人も「個人国債」なんて名前で直接買います。

個人の貯えのない国であったらこんなことはできません。
海外の投資家に頼らざるを得ない状況であったのなら日本の国債なんて、今頃は恐ろしいクーポンレートをつけて、もはや誰も買わなかったでしょう。
アルゼンチン債みたいに。
だからこそ、こんな恐ろしい借金が平気でできる国になったんです。

折りしもこの金融危機で株価は一時バブル崩壊後の最低を更新しました。
株式に向かっていたお金は、頃合もよくみんな国債に向かっています。
「株は怖いから国債が一番」
なんて。
よくこんな恐ろしいものを10年間も抱えておけるものです。
買う方も売る方も麻痺しているとしか思えません。

さて、日本人は世界一の貯蓄好きの国民と思っていませんか?
まあ好き嫌いは別として、昔は家計の20%が貯蓄に廻ってました。
その後10年前の97年に14%あった日本の家計貯蓄率は07年には2.2%まで落ちています。
片や世界一の浪費国と言われたアメリカですが08年には平均3%を超え日本を逆転しました。
遊びすぎたキリギリスがアリへの生まれ変わりを必死で模索しているようです。
同年アメリカの消費が大きく落ち込んだ要因のひとつにもなっています。

では何故2000年代に日本の貯蓄率は落ちてきたのか、原因は2つです。
① この10年個人所得の伸びが殆どない。
② ゼロ金利の継続で金利分の貯蓄再配分が不可能である。
では家計貯蓄が増えず国の債務だけ増え続けたらどうなるか。
いつの日か国債を買い支える資金が枯渇してしまいます。
こんな緊張感の乏しい日々はは永く続かないということですかね。

国家破綻説が飛び交う中、僕は個人資産で債務が賄われているうちはデフォルトはないと言ってきましたが、もう黄信号です。




Posted by 風街ろまん at 20:56│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。