2009年03月13日

嬉しかったこと悔しかったこと悲しかったこと

今日は銀行さんから県北のお客様をご紹介いただき、朝からお会いしてきました。
感謝です。
昨秋の突然の不況の嵐に巻き込まれて今は苦しんでおられますが、業歴30年の立派な会社でした。
スタッフの方々の応対振りも感じよく、きっと立ち直れると思います。
張りきってお手伝いができそうです。

一方で、昨年からの持ち越し案件のお客様。
悔しい話です。

最終的なコスト削減策を盛り込んだ収支計画提出の期限が迫っている中、金曜日中に会社としての方針を社長、幹部で協議して出してくださいと先週からお願いしていました。
夕方近くになっても連絡がないので電話すると、財務の担当者から
『すみません、明日夕方にはお持ちします。』
との返事です。
状況をお聞きすると
『社長から売上げ計画の数字をやっといただいたので、今から作るところです。』
「やっといただいた?今からってなあに?何してたの?いままで・・・・。」

やっぱりそうだったか。

「幹部全員で、人員計画や、今後の合理化計画を叩き台にコストをぎりぎりまで詰めて、やっていけると確信できる数字を出してください。その過程で、会社の向かうべき方向性とやるべきことが社長以下幹部全員に伝わるはずだから、これは社長の取組み姿勢を見せる絶好の機会でもあるんです。これまでの経営の延長線から離れて、是非それをやってください。」

あれだけ何度も伝えたのに。

いったい誰の会社やねん。

僕の言葉にも反応せず、何ひとつ変わらなかったようです。
債権者が再生のチャンスをくれるなんてそう何度もないことなんです。
みすみす、生き返れるチャンスを自分で潰しているのが判るだけに、忸怩たる思いです。
こういう会社はどんな立派な計画書を作っても、一時の方便でしかないから実行しない。
結局は「時間稼ぎでしかなかった」となります。
人間って限界まで行っても変われない者は変われないんだなあ。

まあ、社長がバンザイするのは、“身から出た錆”で、どうでもいいんですが、従業員はたまりません。

夕闇迫る頃、極め付けの話です。
会計の担当者から電話がありました。
Mさんが月末の手形が落とせそうにないから、弁護士に相談して民事再生ができないかって。

簡単に民事再生なんて言うなよ。
民事再生っていうのは負債が多すぎて資金繰りがどうにもならないんだけど事業収益は出てて経営改善が可能な企業が選択するです。
Mさんの会社は仮に借金返済を逃れても、元々の収支が合わないから廻らない、改善の余地もない会社です。
だから早く自己破産して人生をやり直した方がいい。
1年前にもそう伝えた会社なんです。
その後、借りまくれるだけ借りまくって借金を増やして生き延びたようですが、もうノンバンクからも“鼻血もでません”と。
ついに観念したかと思いきや・・・・ミンジサイセイ?
しかし考えてみれば、自己破産してやり直すといっても、もう若くなければ現下では働き口もない訳です。
気持ちはわからんでもないです。

そういえば思い出しました。
一昨年の年末に自己破産のお手伝いをしたH社のSさんはどうしたんだろう。

「これからどうしますか?」
という問いかけに
『トヨタが季節工を募集しているので単身で行きます。』
と笑ってたんだ。

トヨタかあ、ああ、大変だろうなあ。


大成経営コンサルティンググループ
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Posted by 風街ろまん at 19:57│Comments(0)
 
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