2009年01月06日
キャッシュと税金について
中小企業の経営者が陥る罠が税金です。
特に法人税については一銭たりとも払いたくないという方が圧倒的です。
僕個人は国税局と親戚付合いしている訳でも何でもないので、敢えて税金を沢山払いなさいとは申しませんが、それにしても経営者の皆さんの税金過敏症には驚きます。
現在利益を計上している中小企業は全体の2~3割程度と云われています。今回の米国発金融危機で更に赤字企業は増えるはずです。
もはや何をやっても儲かった高度成長期でもないでしょう。そんな遠き日のDNAだけは生き続けている。赤字では節税も何もないものです。
3年前のことです。
一時期業績が良かった企業がどうしてもその期の法人税を払いたくなかったことから、僕の反対も聞かず、当時100%損金計上ができる定期保険契約をされました。
その時の僕の反対理由はこうです。
① 節税保険商品は毎年一定以上の当期利益を計上してこそ生きる商品です。御社の場合受注は大手家電メーカーが殆どですから、景気がいいときはそれこそなにもしなくても利益は上がるでしょうが、一旦景気低迷期に入ればすぐに減産で利益は跳びます。下手すれば赤字です。利益が出てないなら保険会社のシュミレーションにある返戻率100%超なんていうのは税圧縮効果を織り込んでの数値ですから当然100%を割り込みます。持ち出し超過で税金を払っといたほうが良かったということになってしまいます。
② 一旦契約すれば途中で毎月の保険料支払は止められなくなります。節税効果を狙った保険料ですから額も半端ではないはず、確実にキャッシュフローにはダメージです。借入金返済を抱えている場合はもっと大変、弁済原資を削ることになり資金繰りに重大な結果を及ぼしてしまいます。
③ (当時は)100%損金計上商品ということですが国税当局がそれを認めた訳ではありません。基本的に当局がまだ駄目と言ってないからやってること。それを否認するような通達が将来(既に見解が出ました)出た場合、既に契約したこの分にも遡って及ぶこととになります。税制や当局の判断は時を追って変化することを知りましょう。
結果どうだったか。
その会社は翌年赤字となり、保険料もお金を借りないと支払えない状態になったので1年足らずで保険は解約。その返戻利率は30%程度だったので初年度の税効果以外大損でした。
こういったものは場当たりで決めるのでなく長期的な展望に立った戦略的視野が欠かせません。特に節税と言う甘い囁きにはご用心。
保険会社の方がご覧になっているのでしたら、決して営業の邪魔をしてる訳ではありませんのでご容赦くださいね。うちの事務所グループでも保険を取り扱ってますのでよく解っているつもりです。
ただこういったケースでは決して勧めるべきではない。企業にとって一番に考えるべきは現実的なキャッシュフローです。
ひとつ申し上げますと、日本の国税庁の徴税に対する執念は素晴らしくて節税指南などの生易しい言葉で逃れ得るほど寛大ではありません。
仮に節税が生きてどこもここも納税額が減ったら国はどうするでしょう。
税収が減るので役人をくびにしますか?
公務員給与を1割カットしますか?
とんでもない。役人とは自己犠牲を一番嫌う人たちです。
「自分たちのお陰で国が成り立っているので、恩恵を受ける国民が負担して不足分をカバーすべきだ。」と考えるだけです。
当然何をおいても増税!
「自分のところだけは、」と皆が同じように考え同じように行動するととんでもない結末がやってきます。
これも昨日話題にした『合成の誤謬』。
結局、税金を払わない方法を考えるより、税金を払ってもなおキャッシュが増える本業の増益のことを考えたほうがいいですね。
雇用を守ることと利益を出して税金を支払うことは企業の義務でもあると思うのですが。
新年早々長くなってしまいました。
大成経営コンサルティンググループ
http://www.taiseikeiei.co.jp
(株)船井財産コンサルタンツ熊本
http://www.funai-zc.co.jp
特に法人税については一銭たりとも払いたくないという方が圧倒的です。
僕個人は国税局と親戚付合いしている訳でも何でもないので、敢えて税金を沢山払いなさいとは申しませんが、それにしても経営者の皆さんの税金過敏症には驚きます。
現在利益を計上している中小企業は全体の2~3割程度と云われています。今回の米国発金融危機で更に赤字企業は増えるはずです。
もはや何をやっても儲かった高度成長期でもないでしょう。そんな遠き日のDNAだけは生き続けている。赤字では節税も何もないものです。
3年前のことです。
一時期業績が良かった企業がどうしてもその期の法人税を払いたくなかったことから、僕の反対も聞かず、当時100%損金計上ができる定期保険契約をされました。
その時の僕の反対理由はこうです。
① 節税保険商品は毎年一定以上の当期利益を計上してこそ生きる商品です。御社の場合受注は大手家電メーカーが殆どですから、景気がいいときはそれこそなにもしなくても利益は上がるでしょうが、一旦景気低迷期に入ればすぐに減産で利益は跳びます。下手すれば赤字です。利益が出てないなら保険会社のシュミレーションにある返戻率100%超なんていうのは税圧縮効果を織り込んでの数値ですから当然100%を割り込みます。持ち出し超過で税金を払っといたほうが良かったということになってしまいます。
② 一旦契約すれば途中で毎月の保険料支払は止められなくなります。節税効果を狙った保険料ですから額も半端ではないはず、確実にキャッシュフローにはダメージです。借入金返済を抱えている場合はもっと大変、弁済原資を削ることになり資金繰りに重大な結果を及ぼしてしまいます。
③ (当時は)100%損金計上商品ということですが国税当局がそれを認めた訳ではありません。基本的に当局がまだ駄目と言ってないからやってること。それを否認するような通達が将来(既に見解が出ました)出た場合、既に契約したこの分にも遡って及ぶこととになります。税制や当局の判断は時を追って変化することを知りましょう。
結果どうだったか。
その会社は翌年赤字となり、保険料もお金を借りないと支払えない状態になったので1年足らずで保険は解約。その返戻利率は30%程度だったので初年度の税効果以外大損でした。
こういったものは場当たりで決めるのでなく長期的な展望に立った戦略的視野が欠かせません。特に節税と言う甘い囁きにはご用心。
保険会社の方がご覧になっているのでしたら、決して営業の邪魔をしてる訳ではありませんのでご容赦くださいね。うちの事務所グループでも保険を取り扱ってますのでよく解っているつもりです。
ただこういったケースでは決して勧めるべきではない。企業にとって一番に考えるべきは現実的なキャッシュフローです。
ひとつ申し上げますと、日本の国税庁の徴税に対する執念は素晴らしくて節税指南などの生易しい言葉で逃れ得るほど寛大ではありません。
仮に節税が生きてどこもここも納税額が減ったら国はどうするでしょう。
税収が減るので役人をくびにしますか?
公務員給与を1割カットしますか?
とんでもない。役人とは自己犠牲を一番嫌う人たちです。
「自分たちのお陰で国が成り立っているので、恩恵を受ける国民が負担して不足分をカバーすべきだ。」と考えるだけです。
当然何をおいても増税!
「自分のところだけは、」と皆が同じように考え同じように行動するととんでもない結末がやってきます。
これも昨日話題にした『合成の誤謬』。
結局、税金を払わない方法を考えるより、税金を払ってもなおキャッシュが増える本業の増益のことを考えたほうがいいですね。
雇用を守ることと利益を出して税金を支払うことは企業の義務でもあると思うのですが。
新年早々長くなってしまいました。
大成経営コンサルティンググループ
http://www.taiseikeiei.co.jp
(株)船井財産コンサルタンツ熊本
http://www.funai-zc.co.jp
Posted by 風街ろまん at 08:44│Comments(0)