2008年12月18日

商道徳を考える③借金について その2

~前日からの続き~
本人の事業の失敗は勿論、諦めが付きます。
銀行も法的整理に至れば、貸出し実行した者の職務上の責任問題は別として、淡々と
償却するかバルク処理して帳面から消すだけです。
仕入業者も商取引上の償却債権として処理します。
しかし第三者である友人親戚には後のしわ寄せが重くのしかかります。

大切なことは何故早く諦めなかったのかなんです。
何故巻き添えにしたのですか?善意の第三者を。
資金繰りがきつくなった会社の経営者に僕が最初に言うのが、
「金融機関から借入ができなくなったらその時点で事業を辞める覚悟をして下さい。」
と言うこと。
最初からリミットを決めて自分に言い聞かせておいてください。
経営者は銀行から借入できなくなったら間違いなく高利のノンバンク(事業金融業者や
消費者金融)へ走ります。そこでいっぱいになると次に親戚、友人を頼ります。そして
そこも厳しくなると最後がヤミ金です。
この頃は、貸金業法改正に伴うグレーゾーン金利撤廃や米国金融危機から派生した
資金引上げが原因でノンバンクは機能しなくなりましたので、一挙に最終ゾーンまで
行くようになりました。
そこまで行ったら救われません。

ひとは誰でも変化が怖い。その先が見えないものであれば尚更。
だから藁にすがってもその場から逃げようとする。後先考えずその場しのぎの行動をとる。
資金繰りの怖さは時に経営者の常識を破壊するものなのです。
しかし、よく考えてください。
今の時代、商売に失敗しても命はとられません。
家族の精神的支えさえ失わなければまた生きていけます。
大事なことは失敗を糧に起き上がって成功すること、何度でも成功しようと思うことでは
ないでしょうか。


(株)船井財産コンサルタンツ熊本
http://www.funai-zc.co.jp
大成経営コンサルティンググループ
http://www.taiseikeiei.co.jp



Posted by 風街ろまん at 09:35│Comments(4)
この記事へのコメント
失敗してもあきらめないこと(^-^)/その通りですね~失敗することは立ち上がるチャンスを与えられた時だと思います
Posted by ゆっこ at 2008年12月18日 09:42
ゆっこさん、コメントありがとうございます。
コンサルタントはよりよく生きようという人の応援団です。またしがないひとり言に耳を傾けてくださいね。
Posted by 風街ろまん風街ろまん at 2008年12月18日 18:57
初めまして。

すっごく参考になるお話でした。

また伺いますね。
Posted by EMIKO☆ at 2008年12月21日 00:21
EMKOさん、励ましありがとうございます。
ちゃ~らん独り言ですけどまたお寄りください。
Posted by 風街ろまん風街ろまん at 2008年12月23日 00:20
 
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