2008年12月08日

相続にまつわる話 ―今日はその1―

相続ってご存知ですよね。
不幸にしてひとが亡くなると、そのひとが持っていた資産(預金とか家とか株とか)と負債(借入金や商売上の買掛金など)について配偶者や子供たちが受け継ぐことです。
僕の会社は相続についてのコンサルティングもやっています。結構相談は多いんです。
もしただいま依頼人が亡くなったとしたら、相続財産はいくらで相続税はいくらになるとか、こう言う風に分割したら相続の評価額はいくら落とせて税額はいくらになるとか、だから将来的にはこの資産はこう言う風に買い換えて相続に備えたほうがいいとか・・・・。
こんなことがあります。
ある建設会社の営業がやってきて「ご主人、相続税がどの位になるのか調査してあげますので、お持ちの不動産の明細を教えてください。」というので調査してもらった。其処までは良かったのですが調査報告書を持参して営業は「ご主人、相続対策としてこの空いている土地に借入れをしてアパートを建てませんか。相続税が安くなりますよ。」と言われた。税金が安くなると聞いたので本人はその気になり銀行からお金を借りてアパートを建てました。当初は家賃も入るようになった上税金も安くなると喜んでいましたが、7,8年すると近くに新しいアパートが建ち始めたため空き部屋が増えてきました。空き部屋が3割を超えると今度は銀行返済が足りなくなったので自分の給与から手出しして返済しなければならなくなりました。そして10年目にはアパートの何軒かの風呂のボイラーが壊れました。修理が必要なのですが手元にお金がないので他に空いている土地を売らなければなりませんでした。12年目位から空き部屋も相当増えてきたため返済ができなくなりとうとう売らなければならなくなりました。
この例って結構多いんです。
借入れをして収益物件を手に入れること自体は間違ったことではありません。ただ将来性を勘案したらアパートなど建てるべきでないところに建ててしまった。アパート経営も事業であることを考えなかったのが間違いです。
相続対策によく用いられる保険商品も同じです。よく保健会社の方が勧めにこられますが本当のところに合っているのかよく考えたがいいですね。企業の営業コンサルはどうしても我田引水になるのは仕方ないことです。いいことばかり聞いてやってしまうと取り返しのつかないことになります。
安易な行動は怪我の元、ちゃんとした人に相談してくださいね。

大成経営コンサルティンググループ
(株)船井財産コンサルタンツ熊本
http://www.taiseikeiei.co.jp



Posted by 風街ろまん at 08:37│Comments(0)
 
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