新成人おめでとう

風街ろまん

2011年01月11日 18:23

今年新成人を迎えた人の総数は124万人で、初めて総人口の1%を下回ったようです。
人口統計を見ると、新成人が一番多かったのが、第一次ベビーブーム世代が成人を迎えた1970年で、およそ290万人。
今はそのピーク時の半分以下になりました。

続く山が1995年の第2次ベビーブーム世代でおよそ200万人。
この数字からも遠い。
僅か15年の推移です。

こうして若者の数が急激に少なくなる現実を見ると、国の力の低下を感じずにいられません。

先だって、ある専門学校の先生に生徒さんについてのお話を聞く機会がありました。
精神的に病んでいる学生が物凄く増えているとのこと。
ストレスに弱く何事にも過敏だそうです。

同様に銀行などでも、新人で心を病む行員が急増しており、人事部はカウンセリングに腐心している模様。
何が飛び出してくるかと恐ろしくて叱れない。
知人の支店長のぼやきです。

ひとつは、子供の数が減り、両親や祖父祖母が寄ってたかって甘やかしてしまった環境の所為でしょうか。
もうひとつは、生まれてこの方、ずっと右肩下がりの時代を見て育ち
今日より明日、明日より明後日といった将来に明るい希望を持つことができなくなった社会背景の所為でしょうか。

こんなこと、既に多くの方に言い古されていることでもありますが。

およそ20年以前ですが、校内暴力、家庭内暴力で子供たちが荒れた時代がありました。
ちょうど第2次ベビーブーム世代で、親世代である団塊との関係が問題視された時期です。
しかし、それでも、その暴れるエネルギーのことを思うとまだその方が羨ましくもあるような。

賢く大人しいが生きる力に欠ける現世代。

おまけにこの就職状況を眺めれば、若者よ縮むなという方が酷のように思えます。

この世代に僕らはどう向き合えばいいんだろう。
そんな思いで暗然と眺めるしかなかった昨日の成人式模様でした。


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